『氷の城壁』第2期が、第15話「曇雨天」からスタートしました。
第2期最初のエピソードですが、明るい再スタートというより、前回までに動いた4人の関係をじっくり見つめるような一話です。
陽太からの告白を断った美姫。
そんな美姫の話を聞く湊。
そして陽太本人から告白の顛末を聞いた小雪。
4人はいつも近くにいるのに、それぞれが抱えている気持ちはなかなか同じ場所へたどり着きません。
第15話は、そんな「近さ」と「遠さ」が印象に残る回でした。
告白したら終わりではない
恋愛作品では「告白するまで」が大きな山場として描かれることも多いですが、『氷の城壁』はその後の感情もしっかり描いてきます。
今回も重要なのは、陽太が告白したという事実だけではありません。
告白を受けた美姫がそれを断り、その後も思い悩んでいること。
告白には「する側」だけでなく、「答える側」にも大きな感情の変化が生まれる。
第15話は、その部分から第2期を始めています。
第2期初回から重たい空気
Xでも、2期初回から登場人物たちが落ち込み、泣き、すれ違っていることに反応する声が複数見られました。
ただ暗いというより、「こういうとき簡単には元に戻れないよね」と感じさせるところが『氷の城壁』らしさなのかもしれません。
好きという気持ちは、本人だけで完結するものではない。
ひとつの告白によって、4人の関係全体が少しずつ動き始めています。
美姫はなぜ告白を断ったあとも苦しんでいるのか
今回、特に気になるのが美姫です。
陽太の告白を断ったのは美姫自身。それでも彼女は、何事もなかったように日常へ戻ることができません。
「断った側」にも残るもの
告白を断ったのだから、美姫の中ではすべて解決――とはなりませんでした。
もちろん、第15話の情報だけから「美姫はこう考えている」と心の中まで断定することはできません。
ただ、告白を断ったあとも思い悩んでいる姿から、その選択が美姫にとって簡単なものではなかったことは伝わってきます。
相手を傷つけてしまったかもしれない。
これまでと同じ関係でいられるのか。
そんなことまで考えたくなる場面ですが、ここは今後、美姫自身がどんな言葉を口にするのかを待ちたいところです。
陽太だけの「失恋回」ではない
ここが第15話のおもしろいところです。
陽太の告白が実らなかったのなら、普通は陽太の悲しみを中心に描いても成立します。
しかし今回は、美姫の苦しさにも目が向けられています。
「告白した人」と「断った人」。
立場は正反対でも、二人とも以前とまったく同じ状態には戻れない。
『氷の城壁』が恋愛の結果だけではなく、その後に残る感情まで描こうとしていることが感じられる部分です。
涙が簡単な答えを遠ざける
Xでは涙の場面について触れる反応も複数確認されています。
誰が誰を好きなのか。
文字だけで整理すれば簡単に見える関係でも、本人たちにとってはそんなに単純ではありません。
頭では分かっていても気持ちが追いつかない。
そのもどかしさが、第15話全体の重たい空気につながっています。
美姫の話を聞いた湊にも変化が起きる
美姫から話を聞くのが湊です。
ところが湊は単なる「相談相手」では終わりません。
美姫の話を聞くうちに、小雪への自分自身の気持ちに不安を抱き始めます。
他人の恋を通して自分を見る湊
ここは第15話の興味深い構造です。
美姫の恋愛について話していたはずなのに、それが湊自身の問題へつながっていく。
他人の恋愛だから冷静に見られる。
でも、それを自分に置き換えた瞬間、急に分からなくなる。
湊にとって美姫との会話は、小雪との関係を改めて意識するきっかけになったように見えます。
「好き」だけでは埋まらない距離
小雪を想っているから、それですべて解決――とはいかないのが『氷の城壁』。
Xでも「近くにいるのに気持ちが届かない」という受け止めが複数見られました。
これは湊と小雪だけに限った話ではなく、今回の4人全員に重なって見えます。
近くにいることと、相手を理解できることは同じではない。
第15話では、その距離が少しずつ表面に出てきました。
湊はこれからどう動く?
現時点では、湊がどんな答えを出すのかは分かりません。
だからこそ注目したいのは、「不安を抱いた」という変化そのものです。
これまでの関係をそのまま続けるのか。
それとも自分から何かを変えようとするのか。
第2期での湊の行動を見ていくうえで、第15話は重要なスタート地点になりそうです。
小雪と陽太――もうひとつの会話
美姫と湊が話している一方で、小雪は陽太本人から告白の顛末を聞いています。
ここで第15話は、きれいに二つの流れに分かれます。
「美姫 → 湊」
「陽太 → 小雪」
告白の当事者二人が、それぞれ別の相手に話しているわけです。
同じ出来事を別々の場所から見る4人
起きた出来事はひとつ。
でも、それを誰の立場から見るかによって意味が変わります。
美姫には美姫の気持ちがあり、陽太には陽太の気持ちがある。
そして話を聞いた湊と小雪にも、それぞれの感情が生まれていきます。
ひとつの告白が、4人全員に波紋を広げている構成です。
小雪は「知る側」になった
小雪も、陽太から事情を聞いたことで、それまでと同じ場所にはいられなくなります。
そして美姫と話そうとしたところに、湊と陽太が居合わせます。
それぞれ別の場所で動いていた感情が、再びひとつの場所へ集まる。
ここから何を話すのか。
あるいは、まだ話せないのか。
第15話は、答えを出すよりも「4人が次に向き合うための場所」を作った回とも読めそうです。
4人の距離は近い。でも――
同じ場所に集まることはできる。
でも、それだけでは心の距離まで縮まらない。
むしろ互いの気持ちを知り始めたからこそ、これまで意識していなかった距離が見えてしまうこともあります。
第2期初回から、なかなか苦しいところを突いてきます。
サブタイトル「曇雨天」が4人の関係と重なって見える
今回のサブタイトルは「曇雨天」。
この言葉も、第15話を見たあとでは気になります。
晴れでもなく、完全な雨でもない
4人の関係は、すべてが壊れてしまったわけではありません。
だからといって、何もなかったころのように晴れやかでもない。
美姫は思い悩み、湊は不安を抱き、小雪も陽太から告白の結果を知る。
そんな4人の状態と「曇雨天」という言葉が重なって見えます。
もちろん、タイトルの意図について公式から説明されたものではありません。
それでも、はっきりと晴れない4人の心を表しているように感じられる、印象的なサブタイトルです。
雨のあとに晴れるのか
ここから4人の関係がどう変化するのかは、まだ分かりません。
だから「曇雨天」は終着点ではなく、第2期の出発点として見ることもできます。
曇ったままなのか。
雨が降るのか。
それとも、その先に晴れ間が見えてくるのか。
第2期で4人の関係を追いかける楽しみが、タイトルにも込められているように感じます。
第15話は「告白の結果」ではなく「告白のあと」を描いた回
第15話「曇雨天」で印象的だったのは、誰と誰が結ばれるのかという「結果」を急いで描かなかったことです。
陽太の告白を断った美姫。
その美姫の話を聞いて、自分と小雪の関係に不安を抱く湊。
陽太本人から事情を聞いた小雪。
ひとつの告白が、4人それぞれの心を動かしました。
恋愛は二人だけでは終わらない
4人が友人として近い関係にいるからこそ、一人の気持ちの変化が別の誰かにも影響していきます。
これが『氷の城壁』のおもしろさのひとつではないでしょうか。
「好き」「振られた」だけでは終わらず、そのあと友人としてどう接するのか、自分自身の気持ちとどう向き合うのかまで物語が続いていきます。
第2期で注目したい4人の変化
第15話の時点では、まだ明確な答えは出ていません。
むしろ、ここからが始まりです。
美姫は陽太とどう向き合うのか。
湊は小雪への不安をどうするのか。
事情を知った小雪は何を考えるのか。
そして陽太は、これまでと同じ関係へ戻れるのか。
「曇雨天」の空の下で立ち止まったような4人。
この曇り空がいつ、どんな形で変わっていくのか――。
第2期は、4人の心の距離をじっくり追いかけたくなるスタートとなりました。
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